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腰椎

腰部脊柱管狭窄症

矢印部の靭帯組織が加齢により肥厚して、神経を圧迫しています。
 脊柱管の中を神経組織が走行しています。腰部脊柱管狭窄症は、加齢現象により腰椎の関節や靭帯組織が変性・肥厚して脊柱管が狭くなり、神経を圧迫する病気です。
 足のしびれや痛みが主な症状です。しばらく歩くと足がしびれて重たくなり、前屈みで休まなければ歩けなくなる症状が生じることもあります。
 レントゲン・MRI検査で診断します。

 くすり、リハビリ、点滴注射の治療を行い、症状が改善しない場合は、脊髄造影検査で詳しく調べて、ブロック治療を行います。症状が持続する場合には、手術治療を行います。
 手術は手術用顕微鏡を用いて、正確・安全・低侵襲に行います。正常組織を温存し、ミリ単位で神経を圧迫している部分のみを切除します。手術時間は1時間前後で、出血も少量のみです。
 術翌日から、歩行・リハビリを開始し、入院期間は2週間前後です。
手術前
手術後
手術後、矢印部の神経の圧迫が消失しています。

腰椎変性すべり症

すべりにより脊柱管が狭小化し、神経の圧迫所見を認めます。
 
 椎間板、椎間関節が加齢性変化を生じ、腰椎の形態から椎体がすべって、脊柱管が狭くなり、神経を圧迫して腰痛、足のしびれや痛みを生じる病気です。
 治療は腰部脊柱管狭窄症とほぼ同じです。腰部脊柱管狭窄症の治療と違う点は、すべり椎が不安定な(グラグラに動く)場合に、固定手術を行う点です。
 固定術の手術時間は3時間前後で、入院期間は約4週間です。
手術前
固定術後
後方から神経の圧迫除去とすべりの矯正を行い、椎体間の固定を行いました。

腰椎分離すべり症

青矢印部に分離を認め、赤矢印部の神経を圧迫しています。
 腰椎の分離症は、10歳代前半に過度のスポーツなどの反復的な負担で腰椎が疲労骨折を生じる病気です。

 分離症のみでは、くすり、装具、リハビリ、点滴注射の治療でほとんど改善しますが、さらに分離がすすみ、腰椎にすべりを生じた状態が分離すべり症です。
 (図説臨床整形外科講座より引用)
 分離すべり症が進行すると神経の圧迫が生じ、手術が必要になる場合があります。
 手術は分離部分の神経の圧迫を除去して、変性すべり症と同様の固定手術を行います。

腰椎椎間板ヘルニア

 腰椎の椎間板は、衝撃を吸収するクッションの役目をしています。加齢性の変化等で椎間板が傷んで飛び出し、神経を圧迫する病気です。腰痛や足のしびれ、痛みを生じます。
 (図説臨床整形外科講座より引用)
 くすり、装具、リハビリ、点滴注射の治療で90%前後は改善しますが、10%程度の割合で、症状が改善せず、手術が必要になります。
 手術は、手術用顕微鏡でヘルニアを切除します。手術時間は40分前後で、出血も少量です。
 術翌日から、歩行・リハビリを開始し、入院期間は2週間前後です。
手術前
手術後
手術用顕微鏡を用いて、矢印部のヘルニアを切除しました。

★経皮的内視鏡手術システム

 当院では、より低侵襲な経皮的内視鏡下ヘルニア摘出術も施行しています。
経皮的内視鏡手術システム
手術前
手術後
内視鏡を用いて、局所麻酔下に、7mmの皮膚切開で矢印部のヘルニアを切除しました。
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